インタビュー

2023.01.06

メディア芸術学科

「とにかくなんでもやってみる」
行動力とチャレンジ精神で、
憧れのゲーム制作へ挑む。

※学科・コース名称・学年はインタビュー当時のものです。

川井 順さん

映像表現学科 デジタルクリエーションコース 4年

兵庫県立須磨東高等学校出身
株式会社アピリッツ内定

編集部
神戸芸工大を選んだ理由は?
川井
もともとCG制作をやってみたかったのがひとつと、神戸芸工大ならCG以外にもさまざまなデジタルクリエーションや、幅広いジャンルのデザインやアートに触れられる環境が揃っているからです。やってみたいと思ったことは、基本なんでもやらせてくれる、自由な気風がこの大学の良いところです。
編集部
そもそもなぜCG制作に興味を?
川井
昔からゲームが好きで、いつか自分もゲームを作ってみたいと思っていました。ゲーム開発にはいろんな職種や関連分野がありますが、趣味で絵を描いていたこともあって、特にゲームのキャラクターデザインに興味を引かれました。神戸芸工大に入ってCG制作について学ぶうちに、キャラデザだけじゃなくキャラクターを動かすアニメーションに魅力を感じ、今はCGでのアニメーション制作に力を入れています。
編集部
CG制作以外では、どんなことを学びましたか?
川井
プログラミングなどゲーム開発に関わることも学びましたが、おもしろかったのは博物館学芸員課程の授業。巻物の取り扱い方や掛け軸の掛け方など、普通に生活していたら知ることができないことが知れて、博物館や美術館に行く時に違った視点を持って展示品を見ることができるようになりました。博物館学芸員課程にしろなんにしろ、とりあえずおもしろそうならやってみる、というのがモットーです。
編集部
先生はどんな感じの方々ですか?
川井
質問をしたらすぐに教えてくださるし、相談にもとても親身になって向き合っていただけます。私の場合、自分でわからないことを聞きにいくこともあるし、他の学生が質問しているのを聞いて自分の学びに変えたりもしています。
編集部
学生同士で相談し合うことも?
川井
ありますね。CGで作品制作をしていると、時々「これでいいのかな?」と正解がわからなくなったりします。例えば物の大きさとか、キャラクターとのバランスとか。そういう時は学生同士で見せ合って、客観的な意見をもらうことがあります。それから、神戸芸工大は設備が充実しているのも良いところだと思います。いつのまにか3Dプリンターが増えてたり(笑)。自分が作りたいと思った作品づくりを叶えてくれる環境です。
編集部
授業の中で、特に作品づくりに役立っていると感じたことは?
川井
1年生の時に受講した「映像技術入門」で、カメラワークとライティングの基礎を学べたことです。映像において違和感のないカメラワークとはどんなものかということや、シーンが切り替わった時の画角やライティングはどうすればいいかなど、本当に基礎の部分を学ぶことができました。この知識は卒業制作でも役に立っています。
編集部
卒業制作ではどんな作品づくりをしていますか?
川井
CGで数分のショートアニメーションを制作しています。友達がいないペンギンが主人公で、冒険に出て宝箱を見つけることで友達を作ろうとするストーリーです。特にこだわったのは、動きの付け方。人間のキャラクターと違ってペンギンは可動域が少ないので、その制限の中でどうやって可愛く見せるかを試行錯誤しています。3年生の時に学祭で展示するために自主制作した「スシダンス」という作品でも、音楽に合わせてキャラクターが動くCGアニメーションを作ったので、動きについては自分なりにこだわっています。
編集部
他に、制作において苦労した点はありましたか?
川井
キャラクターのモデリングは今までもやってきましたが、背景をCGで描写することに慣れてなくて、その作業に向けるモチベーションがなかなか上がらなかったんです。でも、いざ挑戦してみたら背景制作も意外と上手くいったりして、どんなことでもチャレンジしてみたらできるものなのだな、と前向きになれました。
編集部
それでは、就活はどのように進めましたか?
川井
ゲーム業界にしぼって採用面接などを受けていましたが、最初はなかなか上手くいかず、落ち込むことが多かったです。それでも、きっといつか自分に合った会社と出会えるはずとあきらめずにゲーム業界での就職を目指し続けました。そして出会えたのが現在の内定先です。
編集部
内定先を志望した理由は?
川井
自社ゲームを開発していて、かつWEBムービーなど他のCG制作業務にも携われるからです。大学と同様、自分がやりたいことに挑戦できる環境があると感じました。そして会社の雰囲気もどこか大学と似ていて、働いている人たちもほんわかしている感じがいいなと思いました。
編集部
就活の時に役立った、やっていて良かったことは?
川井
ポートフォリオ制作です。授業で作り方、作品の見せ方の基礎を学べたので、その知識をもとに就活用に作り直しました。ポートフォリオではアニメーション作品をどう見せるかが課題で、静止画を何枚も使って動きを見せたり、制作でこだわったポイントを言葉でしっかり説明したりするなど工夫しました。それから、もともと「とりあえずやってみよう」と行動する方でしたが、大学ではその行動力に拍車がかかり、とにかくちょっとでも興味を引かれたら挑戦してみるようにしていました。そうやって培われたチャレンジ精神が就活でも活かされたと思います。
編集部
大学のキャリアサポートは利用しましたか?
川井
面接練習をしてもらいました。就活の採用面接はすべてオンラインでおこなわれたので、画面越しにどう自分をアピールするかや、姿勢の注意点など、オンライン面接ならではの練習をさせてもらったことで、実際の採用面接で助けになりました。
編集部
では最後に、現在の目標を教えてください。
川井
まずはCGスキルの向上を目指したいです。大学では基礎を一通り学んでいますが、職場ではプロとして長年活躍されている方々がいらっしゃるので、そういった先輩たちから知識や技術をたくさん吸収したいです。それからゲームだけじゃなく映画のCG表現にも興味があるので、将来は映画制作にも携わってみたいです。