インタビュー
2020.11.24
メディア芸術学科
「自分は褒められたことで自信がついた。」
まんがを描き続けることで見えてきた
プロデビューへの展望。
※学科・コース名称・学年はインタビュー当時のものです。
園田 真希さん
まんが表現学科 4年
兵庫県立星陵高等学校出身
職業:まんが家
- 編集部
- 神戸芸工大を選んだ理由は?
- 園田
- オープンキャンパスに参加した時に、模擬授業を体験したのがきっかけです。アイデア出しの授業で、ひとつの要素からいろんな物事を連想していき、出てきたワードをすべて合わせてストーリーまんがを考え、その表紙の一枚絵を仕上げる、というものでした。今まで経験したことがないような面白いアイデアの発想法だと思いましたし、同じ授業を受けた同年代の人たちの作品を見ることで、自分ももっとがんばろうという意欲が湧きました。
- 編集部
- 実際に入学して良かった点は、どんなところですか?
- 園田
- 学科の先生方がとても褒め上手な点です。一見、世の中に受け入れてもらえなさそうな作風や絵柄、ストーリーでも、長所を見つけ、そこを伸ばしてくださいます。3年生の時には、ほぼ毎週40ページ前後の新作ネームを切り、ゼミの先生にとにかく自分の作品を見ていただいていました。その時も先生のポジティブな反応が次回作への励みになりましたし、自分は褒められたことで自信がついたので、とにかくまんがを描き続けました。
- 編集部
- 入学当時から、まんが家を目指していましたか?
- 園田
- 元々、絵を描くことは好きでしたが、まんが家になろうとまでは思っていませんでした。授業で最初に8ページのまんがを完成させた時に、自分にもできるんじゃないかと感じ、そこから少しずつ経験を積み上げていきました。自分の絵が洗練されていくうちに、まんが家になるという夢が遠いものではないと思えてきて、まんがを描く手法もアナログだけでなくデジタルでの描画にも挑戦するように。カラー絵を描く課題では、まんが作品で描きたいと思っていた世界観を、すべてデジタル作業で一枚絵に仕上げました。
- 編集部
- まんが家になるために、どんな努力をしましたか?
- 園田
- 学科生たちの作品を掲載する雑誌「トビオ」に積極的に参加することで、ゼミ外の先生方からも講評をいただきました。また、一般誌の新人賞に応募して出版社や編集者の方々の厳しい意見も聞くことで、作品の弱い部分や改善点に気付くことができました。さらに成長を重ね新人賞をいただくためには、必要なことだったと思います。
- 編集部
- 新人賞を受賞してから、自身に変化はありましたか?
- 園田
- 新人賞は、自分の苦手な部分、できていない箇所を知る機会になりました。入選作品が媒体に掲載された時、読者からの評価は他の作品と比べると今ひとつでした。商業まんがは編集部に認められても、読者に受け入れてもらえなければ埋もれてしまいます。今は読者の傾向をしっかりと掴み、読んでくれる方をより意識した作品づくりを心がけるようになりました。
- 編集部
- 現在の一番の目標は?
- 園田
- 連載を持ち、まんが家としてプロデビューすることです。そしてゆくゆくは、作品が書籍化され、本屋に並んでいるところを見られたら最高です。そのために今は、ネームの精度を上げるよう努力したり、世間で注目されているキャラクターはなぜ人気があるのかを分析したり、他作品の良いところをどんどん自分のまんがに活かしていくようにしています。
- 編集部
- 最後に、神戸芸工大の受験を考えている方へ、メッセージをお願いします。
- 園田
- 大学に通わなくても、まんがを描けるようになる人はたくさんいます。でも神戸芸工大のまんが表現学科は、単なる絵の上達ではなく、まんがをどう表現するか、そのための技法やノウハウ、基礎をしっかり学べる場所です。そして、とにかくまんがを描きたいという人たちが集まっている環境だからこそ、生み出せるものがあると思います。自分がまんが家という道を選んだのも、周りの先生方や友達たちからの大きな影響があってこそ。卒業後、まんが家になってもならなくても、「この大学に入ってよかった」と思えるような悔いのない大学生活を送ってください。
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