インタビュー

2024.01.18

建築・環境デザイン学科

先生の言葉から「失敗してもいい」と思えて
挑戦を恐れず、自分のやりたいことを目指せた。

※学科・コース名称・学年はインタビュー当時のものです。

神吉 隼之介さん

環境デザイン学科 建築コース

兵庫県立吉川高等学校出身
生和コーポレーション株式会社内定

編集部
神戸芸工大に入学を決めた理由は?
神吉
オープンキャンパスに参加した時、他大学と比べて少人数制で、先生との距離が近いとお聞きしたことが大きな決め手になりました。実際にオープンキャンパスでは先生が直接案内してくださり、卒業生の建築系の作品を見せてくださりました。作品や模型のレベルがとても高くて、すごいなぁと思ったのと同時に、自分もこの大学で作品づくりがしたい!と感じました。専門学校という選択肢もありましたが、やはり先生が学生一人ひとりとしっかり向き合ってくれる大学がいいなと思い、神戸芸工大に決めました。
編集部
実際に入学して、先生との距離感はいかがでしたか?
神吉
とても接しやすいですし、毎回の授業終わりに質問したり相談したりすることが、とてもしやすい距離感です。私はもともと人に積極的に質問に行けるタイプではなかったのですが、神戸芸工大の先生方は本当に親身になって学生一人ひとりに時間を割いて話を聞いてくださるし、課題についてのアイデアの相談にもよく乗っていただきました。
編集部
入学前に、建築関係の勉強をしたことはありましたか?
神吉
特にしていなかったです。建築に興味を持ったのは父が建築関係の仕事だったからで、昔から工作は得意でしたし、模型作りにも興味がありました。大学には当然、工業系や建築系の高校で勉強してきた学生たちも集まってくるので、知識や技術の面で追いつけるかという不安はありました。でもその分、先生や学科の友人に積極的に質問して自分なりに努力しました。
編集部
神戸芸工大で印象に残っている授業は?
神吉
3年生の時の実習です。その実習では外部講師として建築設計事務所を持ち現役で仕事をしている方と学生を含め、5、6人でのグループディスカッションをおこないました。普段は先生とマンツーマンで意見交換をすることが多いのですが、グループで話し合うことで、他の学生の意見やそれに対する先生からのフィードバックを聞けたり、建築のプロとして働いている方の「今の現場」での話やアイデアを聞くことができ、たくさん刺激を受けました。
編集部
作品制作についても、印象に残っている経験はありますか?
神吉
学生同士でペアを組んで挑んだ、商店街をリノベーションする課題が印象深いです。三宮の近くに位置する商店街で、地域の活性化を目的とした課題でした。
編集部
どのような学びがありましたか?
神吉
現地調査の大切さを知れたことが、大きな学びでした。まず学生全員で商店街に現地調査に行き、その後、一緒にペアを組んだ相手と何度も足を運びました。実際に現地を訪れることで、写真やWEB上の情報だけじゃわからない地域の雰囲気や、どのような人たちが暮らし商店街を利用しているのか、どのぐらいの年代の客層が多いのか、ということがわかりました。神戸を代表する繁華街である三宮から程近い立地にも関わらず、シャッターの閉まった店が多く、客足が遠のいてしまっているといった問題点も浮き彫りになりました。そこで私たちのペアは、地域活性化のため若年層を取り込めるように工夫したマンション設計をおこないました。
編集部
具体的にはどのような工夫を?
神吉
若者同士がシェアハウスとして使えるようにと意識して設計・プランニングしました。建物の中間には中庭を設け、キッチンカーの招致などイベントごとに利用できるように工夫しました。いつもは一人で作品制作をおこないますが、ペアでの課題だったため、何かを決める時に意見が違うことがあって、どちらのアイデアを採用するかで悩んだこともありました。でも自分とは異なる視点を作品づくりに取り入れることができましたし、実社会に出て働く時は多くの人と関わり、いろんな意見を反映する必要があるので、将来に活かせる良い経験になりました。
編集部
では、就職活動はどのように進めましたか?
神吉
先生やキャリアセンターの方から就活は早めに始めた方がいいと聞いていたので、3年生の夏からインターンシップに参加して、企業説明会で業界やいろいろな会社の情報を集めることから始めました。たくさんの説明会に参加しましたが、思えば設計課題で現地調査をしに行くのと同じ感覚だったかもしれません(笑)最初のうちは面接で上手くいったという手応えがあったのに選考で落ちてしまったり、メンタル的にきついことが多かったのですが、建築関係で働きたいという夢をあきらめるつもりはなかったので、「よし、次がんばろう」と気持ちを切り替えて就活を続け、今の内定先と出会うことができました。
編集部
就活を通じて感じた自身の成長も、やはりメンタル面ですか?
神吉
そうですね。もともとは人前で発言したり発表したりするのが得意だったわけではないですが、学科の課題で先生や学生を前に作品発表する機会が何度もあったので、プレッシャーを感じつつも自分のアイデアや意見をきちんと表現して人に伝えることができるようになりました。作品発表で鍛えられたメンタルの強さが、就活でも発揮できたと思います。今でももちろん緊張はするんですが(笑)「学生なんだから失敗してもいい、自分のやりたいようにやろう」という気持ちでチャレンジできました。
編集部
そんな風に思えるようになったきっかけは?
神吉
ゼミの先生から「もっといろんなことに挑戦していい」という風に言っていただけたことが、ひとつのきっかけだったと思います。おかげで「学生のうちは失敗したってかまわない」という精神で、自分のやりたいことにチャレンジできました。今は一級建築士の取得を目指して勉強中です。とても難しい資格ですが、少しでも早く自分で設計した建築物を世に作り出すため、挑戦を続けていきたいです。