インタビュー
2024.01.18
メディア芸術学科
アニメの現場で活躍する先生たちや
刺激し合える仲間たちの存在が努力できる鍵に。
※学科・コース名称・学年はインタビュー当時のものです。
田中 里沙さん
映像表現学科 アニメーションコース
兵庫県立神戸高塚高等学校出身
ユーフォーテーブル有限会社内定
- 編集部
- なぜ神戸芸工大に入学しようと思いましたか?
- 田中
- アニメーションの現場で活躍されている現役のアニメーターの方が先生となって、直接指導していただける環境に魅力を感じたからです。もともとアニメが好きでいろんな作品を観てきましたが、プロ目線でのアドバイスをいただけることで、観る楽しみだけじゃなく作る楽しみを知ることができました。
- 編集部
- プロ目線とは例えばどのような?
- 田中
- ひとつは、常に画面作りを意識して絵を描かれているのだな、ということです。アニメーションはキャラクターの立ち位置や背景、いろんな要素によってひとつの画面が構成されているので、そのレイアウトによって視聴者を惹きつける印象的な画面を作ることができます。それから、例えば服のなびき方ひとつとっても、その動きだけで風の強さだったりキャラクターの心情だったりを表すことができるのがプロの力だと感じました。
- 編集部
- 他に、神戸芸工大に入学して感じた魅力はありますか?
- 田中
- 同じ志を持った仲間がたくさんいることです。もともと私は芸術系の大学を目指していたわけじゃなかったんですが、母が神戸芸工大のパンフレットを見せてくれて、先輩方が楽しそうに作品制作をしている姿に「私もここでアニメーションを学びたい!」と思うようになりました。実際に入学したら、周りの学生たちは皆アニメーターやアニメ業界を目指していて、楽しみながらも努力したり練習を積み重ねたりしているのを間近に見ていると自分もがんばろうと思えます。また、作品を見て「すごいなぁ、上手いなぁ」と感じる同級生には「どうやって描いてるの?」「どういうところに気をつけてるの?」と互いにいろんなことを聞き合える関係性なので、たくさん刺激を受けられます。そんな仲間たちと一緒にアニメーションを共同制作する授業でも、多くのことを学べました。
- 編集部
- どんな共同制作だったんですか?
- 田中
- 2、3年生合同で、4〜5分のアニメーションを作りました。私は投票で監督に選んでいただいたのですが、今までのように一人で絵を描いていた時とは何もかもが違っていました。チームでの制作なので一人ひとり絵の癖や個性が出てしまい、それをキャラクターデザインに沿って修正するのも監督の仕事だったため体力的な大変さもありました。他にも、自分の作業に必死になってしまって皆とのコミュニケーションが十分に取れてなくて、頼りたい時に声をかけづらく感じたり、とにかく絵を描くこと以外で気にしなければならないことがたくさんありました。
- 編集部
- 監督を経験したからこその学びもありましたか?
- 田中
- もちろん、得たものもたくさんありました。そうした周りとのコミュニケーションの大事さを実感できたことも学びになりましたし、監督や他の役割の方たちの気持ちを汲んで制作に取り組めるようになりました。監督としてアニメーション作りに参加したことで、作品をもっと俯瞰した視点で見れるようになったのも良かったです。同時に、私はやっぱりアニメーターとして作画をしたいな、と改めて気付けました(笑)なにより、作品が完成した時の達成感は今でも忘れられません。
- 編集部
- その経験は就職活動でも活かされましたか?
- 田中
- 私はやっぱり自分が好きなことをしたい、好きな会社に入りたい!と強く感じたので、面接や採用試験を受ける会社をかなり絞りました。その分、受ける会社については自分で詳細に調べたり友人と情報を共有したりして、しっかりリサーチしてから説明会や面接に挑みました。
- 編集部
- 就職活動はどのように進めましたか?
- 田中
- 大学のキャリアセンターで、面接の練習やエントリーシートの添削をしていただいたり、先輩のポートフォリオを見せてもらってレイアウトの参考にさせていただいたりしました。ポートフォリオでは1ページにたくさんの絵を詰め込むよりも、一つひとつの作品が見やすいように間隔を空けてレイアウトするように工夫しました。苦労したのは、どうやって自分の絵の良さや強みを伝えるか、という点です。自分がどういう絵が好きなのかが伝わるように、きっちり描き上げた作品だけじゃなく、普段なにげなく描いている落書きだったり、テーマや課題に縛られず自由に描いた絵も載せるようにしました。面接を受ける会社を絞っていたので、その会社に合わせたポートフォリオ作りというのも意識しました。
- 編集部
- 現在の内定先を選んだ理由は?
- 田中
- 「僕たちもユーザーも幸せに」という会社のモットーに、とても共感したからです。アニメ作品を見た人が幸せになるように、というのはもちろん、制作側も幸せになるために作品を作っていることを知って、この会社ならアニメーターとして良い作品づくりに打ち込みながら、自分の生活も充実させられると感じました。それに、環境も魅力的です。徳島に制作スタジオを持ち、天井が高く広々とした開放的な心地よい空間で、リラックスしながらもクオリティの高い作品を生み出し続けている、そういう会社の雰囲気に惹かれました。
- 編集部
- 最後に、将来の目標は?
- 田中
- 内定先の会社が作り出す作品は、どのシーンを切り取っても一枚一枚が本当にきれいで、アクションシーンなどの動きにもすごく感動します。私もそういう作品制作に関わって、いろんな人たちに見てもらえるアニメーションを作りたいです。もうひとつの目標は、キャラクターデザインに携わること。2年生の時に授業と関係なく同級生たちと自主制作アニメを作った時、私はキャラクターデザインを担当しました。作品や雰囲気に合ったキャラクターを作るため、いろいろな資料集めから始めて、とても楽しかったのを覚えています。いつか自分がデザインしたキャラクターたちが作品となって世の中に送り出せるよう、努力をし続けたいです。
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