インタビュー

2024.01.18

生産・工芸デザイン学科

好きにデザインを学べる環境だからこそ
自分から行動できるように成長した。

※学科・コース名称・学年はインタビュー当時のものです。

木原 菜緒さん

プロダクト・インテリアデザイン学科 インダストリアルデザインコース

兵庫県立加古川西高等学校出身
株式会社千石内定

編集部
神戸芸工大は、どんなところが魅力ですか?
木原
設備や機械が充実している点です。木工、金工、プラスチック加工、3Dプリンター、UVプリンター、レーザーカッターなど、いろいろな機械があって使い方を教えていただけるので、できることが多いし何かを作りたいと思ったらすぐに取り組める環境です。授業ではプロダクトの分野だけじゃなく、グラフィックなどのデザインについて触れることができたのも良かったですね。少人数で授業を受けられるので、自分で調べてよくわからなかったことも先生に質問することができました。神戸芸工大の先生方は、皆デザインが好きでとてもフランクな雰囲気なので、なんでも相談できます。
編集部
もともとプロダクトデザインなどについて学んでいましたか?
木原
専門的に学んだ経験はなかったのですが、昔から美術や図工、モノづくりが好きでした。漠然とデザインを学びたいなとは思っていながら、プロダクト系かインテリア系かを決められなかったんです。神戸芸工大なら両方の分野について学べるので、入学の決め手になりました。私はどちらかと言えば受け身な人間だったのですが、神戸芸工大は自由に学びたいことを学べる環境なので、自分から「こんなことを学びたい」「こんなものを作りたい」と積極的に動くように意識が変わり、作品づくりに打ち込めました。
編集部
どのような作品制作をおこないましたか?
木原
印象に残っているのは、「贈」をテーマにした授業課題です。小学生の時に学校で「生理について」の説明があり、生理用品を剥き出しのまま配られ、恥ずかしい思いをしました。生理用品の説明も少なく、いざという時に困ってしまったことがありました。その時の経験から、恥ずかしくなく、もらって嬉しい生理用品キットを考えました。初めて生理用品を使用する人たちのためにナプキンの使い方や捨て方を記した冊子を作り、そこに生理用品を雑誌の付録のようにつけて一つのポーチに同封するという構造です。これにより生理用品を使用する時、付録を開封するようなワクワク感も得られます。冊子づくりではグラフィックデザインやレイアウト、Illustratorについて学んだことが役に立ちました。
編集部
どんな授業で学びましたか?
木原
名刺をつくる授業で、本格的にMacでのIllustratorの使い方を学びました。デザインに用いてよいのは文字だけ、という制限の中でデザインを考えるのは挑戦しがいがあって楽しかったですし、Illustratorを実践的に学べたことで、プロダクトデザインの課題でも冊子づくりなどに活かすことができました。神戸芸工大は、自分の専門分野以外にもグラフィックやファッション、まんが、いろんなデザイン分野に触れることができるのが良い点だと思います。プロダクトデザインの分野では、3Dデータを作成したり3Dプリンターを使ってモノづくりをする方法を学べたことは、就活の時のアピールポイントになりました。
編集部
他に、就活で役立った経験はありますか?
木原
強化ダンボールで「KASAI」というモニュメントを作るワークショップです。兵庫県加西市で開催されるイベントの会場にフォトスポットとして設置するため、神戸メリケンパークにある「BE KOBE」のようなモニュメントを作ったのですが、凍えるような寒さの中で強化ダンボールをカットする作業は大変でした。また、一人での作品制作ではなくグループでの制作だったため、意見の違いもあったりして協力しながらモノづくりをする難しさを感じました。ですが最後には作品を完成させることができ、イベントに来た方々がモニュメントの写真を撮ったりしているのを見て、やり遂げることができたという達成感がありました。こういう経験もやはり、就活で活かすことができたと思います。
編集部
どのように活かせましたか?
木原
私はデザイン職だけじゃなく、市役所や総合職での採用も視野に入れて就活をしていましたが、地域イベントのためグループでモノづくりをするというような経験は一般大学ではできないようなことなので、採用担当者に興味を持ってもらえます。それから、神戸芸工大では単純にデザインを学ぶだけじゃなく、プロダクトのコンセプトやターゲットとなるユーザーについて考えたり、制作したものを先生や学生たちに向けてプレゼンする場があるので、そういった考え方や視点が総合職の採用面接やグループディスカッションでも「他の人とは違う」というアピールポイントになりました。
編集部
そうした中で、デザイン職である現在の内定先を選んだ理由は?
木原
総合職や一般職は努力すれば将来的に転職できるかもしれませんが、デザイン職は大学でいろんなことを学び、知識と技術を培ってきた今だからこそチャレンジできることじゃないかと思ったからです。実際に内定先で面接を受けた時、対応してくださった方々の人柄の良さや、楽しそうに働いている姿を見て、私もこの会社で良いプロダクトを作りたい!と感じました。
編集部
内定先での目標は?
木原
まずは社会人として当たり前のことができるようになることです。大学では一人で制作する課題が多かったのですが、企業では一人ですべてが完結するわけではないので、周りの人たちと協力してモノづくりに挑むことを自然とできるようになりたいです。また、ワークショップやアルバイト先で、最初はなかなか上手くいかなくても辞めずにやり遂げた経験があるので、あきらめずに挑戦を続けてがんばろうと思います。そして将来は、自分がコンセプト立案やブランディングから関わり、たくさんの人たちに使ってもらえるような製品づくりがしたいです。
編集部
最後に、高校生や受験生へのメッセージをお願いします。
木原
私は高校の普通科出身で、大学でゼロからデザインを学び始めました。1年生の頃は何をどう学べばいいのか迷うことが多かったのですが、受け身だった私も自由に学び自由に作品づくりができる神戸芸工大での4年間で、自分から行動するようになり、大きく成長できました。入学する前も入学してからも、皆さんが後悔しないための努力、後悔しない時間の過ごし方を大切にして、大学生活を楽しんでください。